JG1馬シングンマイケルの父~シングンオペラ
スポンサーリンク
プロフィール
1998年2月27日 牡馬
父 オペラハウス
母 タケノハナミ
母父 ハードツービート
16戦1勝
主な勝鞍 3歳オープン(63万下)(船橋ダ1200)
競走生活
2歳:4戦1勝 63万下
3歳:4戦0勝
・JRA
3歳:6戦0勝
4歳:2戦0勝
南関東船橋でデビューし、2戦目のJRA認定競走で勝ち上がりました。4戦目にJRAのひいらぎ賞に挑戦すると初芝ということで16頭立て15番人気でしたが、上がり最速の末脚で飛んできて0.1秒差2着と激走しました。その後もJRA挑戦を続け共同通信杯ではジャングルポケット、プレジオ、ダンシングカラー、エイシンスペンサー、チアズブライトリーなど骨っぽいメンバーがいたものの4着と好走しています。続く水仙賞、山吹賞と連続2着し、勝つのは時間の問題かと思われた中、JRAに移籍しました。
移籍初戦の青葉賞はルゼルが逃げ、前残りの展開の中、後方から差してきて3着とはクビ+クビ差の5着とダービー出走を逃しました。
その後、3戦500万下を使うも良い脚で迫るも勝ちきれないままアルゼンチン共和国杯に挑戦しました。アドマイヤボス、トウカイオーザなど重症の常連がいたため、ここでは10頭立て8番人気となりましたが、49キロという軽ハンデと穴男江田照男騎手の手綱により3着と激走しました。
適距離を求めて1000万下に格上挑戦するなどしたもののケガにより引退しました。
血統構成
父オペラハウスはキングジョージ、コロネーションC、エクリプスSとG1を3勝しています。引退後は日本で種牡馬入りしました。大種牡馬Sadler's Wellsを父に持つことから日本に合わないのではないかとも危惧されましたが、7冠馬テイエムオペラオー、ダービー馬メイショウサムソン、ニホンピロジュピタ、マジェスティバイオなどを輩出し、大成功となりました。ムラのある一発大物という傾向はあるものの本格化すれば堅実で確実な馬となることが多い印象です。
母タケノハナミは桜花賞馬エルプスに勝ってローズSを制覇しています。オークスやエリザベス女王杯にも出走しました。母系には春の天皇賞馬ベルワイドやブリットレーンなども見られます。
母父ハードツービートは日本人所有馬として初のフランスダービー馬です。凱旋門賞は1番人気に支持されるもアレフランスの3着でした。種牡馬入り後はフランスではフランスオークスを勝つDunetteなどを輩出しました。その後に日本に移籍し、中山大障害を勝つオンワードボルガ、菊花賞2着ガクエンツービートを輩出しています。
私の注目ポイント
なぜ私がシングンオペラを取り上げたかをご紹介します。
1.地方競馬出身
最近はJRAで勝ち上がれずに一旦地方競馬で勝ち上がってからJRAに戻ってくるケースが多いですが、この馬は船橋競馬デビューです。
4戦目からJRAの芝に挑戦を続け、JRAの馬と伍して戦っていたところが、最近ではなかなか見ない雑草魂という感じがしておりました。ちょうどプロ野球で巨人上原投手が活躍していた頃で猶更そういった印象が強いです。
2.どんな条件でも確実に走る
結果的には船橋での1勝しかできませんでしたが、船橋では短距離ダート、JRA挑戦時はマイル芝、その後は芝2400、芝2500と幅広い距離、芝・ダートで活躍しました。また条件も500万下や1000万下だけではなく、G2、G3にも挑戦していたもののデビュー戦と引退レース以外は1.0秒差以内の敗退と常に好走しています。また、上がり3ハロンも16戦中13戦でメンバー中3位以内と常に良い脚を使っています。
それだけにあとちょっとなのにと毎回応援しておりました。
3.まさかの種牡馬入り
競走馬としては目立つ成績ではなかったため、正直種牡馬入りしているとは思っていませんでした。
すると2年目産駒から父と同じ共同通信杯4着のシングンリターンズ、3年目産駒では新馬勝ちしたシングンレジェンドを輩出しています。
中央では16頭走っていますが、半数の8頭が勝ち上がり、EI(アーニングインデックス)も1.8とかなりの高確率で走っており、基本的に相手なりに走る堅実な側面も引き継いでいるように感じます。
そして最大のヒットと言えるのが、19年の中山大障害を勝ったシングンマイケルでしょう。この馬は平地では勝ちきれませんでしたが、入障すると金子光希騎手と確実に力を蓄え、東京ジャンプS(このレースのみ石神深一騎手)、東京ハイジャンプ、中山大障害と障害重賞を3連勝して見せました。さらには最優秀障害馬にも選出されています。
ほぼほぼシングン冠名の馬ばかりではありますが、オーナーの伊坂氏の強い思い入れが感じられて名前を見かけたら応援したくなる、そんな馬です。