懐かしのマイナー馬たち

懐かしの競走馬たち

あまり取り上げられることのない思い出の競走馬をきままに語ります。

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エイシンサンルイス

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プロフィール

エイシンサンルイス

1996年2月1日 牡馬

父  Conquistador Cielo

母  Macharoundtheclock

母父 Devil's Bag

厩舎 太宰義人(栗)→屋敷和彦 (兵)

18戦6勝

主な勝鞍 ギャラクシーS(OP)(阪神ダ1400)、コーラルS(OP)(阪神ダ1400)、菩提樹S(OP)(阪神芝1400)

 

競走生活

JRA

2歳:2戦1勝 未勝利 

3歳:6戦3勝 ギャラクシーS(OP)、菩提樹S(OP)

4歳:6戦1勝 コーラルS(OP)、プロキオンS(G3)2着、根岸S(G3)2着、シリウスS(G3)2着

5歳:1戦0勝

・兵庫

6歳:3戦1勝 東条湖特別

※年齢は当時は旧年齢ですが、現在の表記に合わせています。

 

2戦目にダート1400を使われると生涯のパートナー太宰啓介騎手を背に持ったままで3.1秒差の楽勝で初勝利を挙げます。

続く500万下も圧勝し、オープンに昇級しますが、ブルーコマンダータイキヘラクレス、マイシーズンなどがおり、人気に応えることができませんでした。昇級後3戦目にはデビュー以来の芝となる菩提樹Sを使うとヴィエントシチーやゴールドティアラを相手に逃げ切り勝ちを収めます。

3か月の休みを挟み、古馬との初対戦となるギャラクシーSも人気薄ながら先行抜け出しで勝利し、 さらなる飛躍が期待されました。

神無月S、すばるSを惜敗して迎えたコーラルSではのちのG1馬であり、ダートの名種牡馬となるサウスヴィグラスの追撃を抑えて勝利とダート短距離の強豪の一角を占める存在感となってきました。

しかし、ここに立ちはだかったのが、ダートの女傑ブロードアピールです。栗東Sでは完璧に抜け出したものの初ダートのブロードアピールに鬼脚で勝利をさらわれます。

続くプロキオンSでは同じようにゴールドティアラに差されてしまいます。

そしてブロードアピールとの再戦になる根岸Sは、いまだにとんでもないレースとして知られるレースとなります。いつものようにスタート良く飛び出したエイシンサンルイスは宇都宮のベラミロードを振り切り、追い込んできたノボジャックを抑え先頭でゴールに向かい、勝ったと思ったところ、画面の端から1頭だけ回転良く飛んでくる馬がいました。それがブロードアピールでした。再び敗れてしまいました。

シリウスSガーネットSと勝つことができず、兵庫に移籍し1年9か月の休み明け後に3戦して1勝を挙げるにとどまりました。

 

血統構成

Conquistador Cieloは大種牡馬Mr. Prospectorの初期の傑作と言われます。メトロポリタンHをレコード勝ち後に連騰でベルモントSに挑戦し、ケンタッキーダービー馬を相手に大差での圧勝を遂げ、年度代表馬に選ばれました。種牡馬入り後はマーケトリー、ミシエロなどの活躍馬を残しています。 

母Macharoundtheclockはアメリカで1勝を挙げています。一族にはコンラッドやバイラリーナなどがいます。

母の父Devil's BagはシャンペンSなどを勝ちエクリプス賞最優秀2歳牡馬になっています。種牡馬としてもDevil His Due、タイキシャトルディアブロなどコンスタントに活躍馬や後継馬を輩出しました。

 

私の注目ポイント

なぜ私がエイシンサンルイスを取り上げたかをご紹介します。

1.ブロードアピールとのライバル関係

ブロードアピールとのレースは3レースしかなく、すべて後塵を拝しているため、ライバルとは言えないかもしれませんが、伝説となった根岸S栗東Sはエイシンサンルイスが先行して強い競馬をしたからこそ、伝説として残っているのではないかと思っています。

根岸Sも逃げて上がり36.2とレース4番目の上がりでまとめたにも関わらず、34.3と芝並みの追い込みを見せたブロードアピールの引き立て役になってしまいました。

このレースはウインズで見ており、エイシンサンルイスとブロードアピールが本線でした。ブロードアピールが追い込んできてこれは2着には届くなと思っていたら、逆に1馬身1/4つけて勝たれてしまい、唖然とするしかなかった記憶があります。当然のようにウインズ内もどよめいていました。

相手が悪かったという感じでしょうか。

 

2.名コンビとなった太宰騎手

今ではいぶし銀の活躍を見せる太宰騎手ですが、当時は3年目の若手でした。同期に池添謙一騎手がおり、陰に隠れる感じではありましたが、順調に勝ち星を挙げていました。若手ながらきちんと乗れるジョッキーという印象があり、いつでも重賞勝てるのではないかとみておりました。

エイシンサンルイスでは3度も2着があり、次こそはといつも思っていたところ初勝利は2011年の福島牝馬Sまで掛かってしまいました。ただこの時は本当によかったなと思った記憶があります。

エイシンサンルイスとのコンビで勝てていれば、また違ったのかなとも思いますが、たらればは無粋なことですので、この辺にしておきます。

 

3.確実な先行力

1.でもブロードアピールの追い込みを引き立てることになってしまった確実で強力な先行力は魅力でした。距離が長めだった端午Sや休み明けのすばるSでは掲示板を外していますが、それでも0.9秒、0.6秒と大きくは負けていません。

きっちり先行して上がりもきちんとまとめられるため、負けて強しという安定感がありました。