懐かしのマイナー馬たち

懐かしの競走馬たち

あまり取り上げられることのない思い出の競走馬をきままに語ります。

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ニシノミライ

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プロフィール

ニシノミライ

2003年4月17日 牝馬

父  セイウンスカイ 

母  ニシノフラワー

母父 Majestic Light

厩舎 手塚貴久(美)

6戦0勝

主な勝鞍 なし

 

競走生活

JRA

3歳:6戦0勝

 

デビューは3歳の春の新潟と遅れてしまいましたが、初出走ながら上がり3ハロンが2番目を記録し、勝ったソアリングピアスとも0.3秒差と今後に期待をいただかせる内容でした。

しかし、先行してみたり、ダート短距離戦を使ったり、陣営も試行錯誤を続けましたが、好走すれど勝てずという結果になりました。

未勝利戦の番組がなくなったタイミングで父母ともに西山牧場の活躍馬という血統から繁殖入りとなりました。

 

血統構成

セイウンスカイは今は非常に少なくなったHyperion系のシェリフズスター産駒になります。マイナーな血統ながらもサンデーサイレンス産駒のスペシャルウィークダンシングブレーヴ産駒のキングヘイローを相手に皐月賞菊花賞を勝利しています。おなじシェリフズスター産駒のセイウンエリアとワンツーした日経賞は当時は胸が熱くなるレースでした。種牡馬としてはマイナーな血統ということもあり、あまり産駒はいませんが、オープンでも走ったニシノプライドなどを出しています。 

ニシノフラワー桜花賞スプリンターズS阪神3歳牝馬SとG1を3勝している名短距離馬でした。繁殖入り後もマイラーズC2着のニシノマナムスメ、ニシノデューなど堅実な仔出しでした。

母の父Majestic Lightはアメリカで走り、スワップS、マンノウォーSなどG1を4勝しており、無敗の2冠馬Majestic Princeの代表産駒の1頭に数えられます。種牡馬としてもケンタッキーオークスCCAオークスのLite Lightや仏オークスのLacoviaなど多くのステークスウィナーを輩出しています。

 

私の注目ポイント

なぜ私がニシノミライを取り上げたかをご紹介します。

1.セイウンスカイ産駒

セイウンスカイはマイナーな血統ながらも逃げ馬として2冠を制した名馬です。同期には大種牡馬サンデーサイレンス、名牝系シラオキの血を引くスペシャルウィーク、超良血馬キングヘイロー外国産馬エルコンドルパサーグラスワンダーと強豪揃いでしたが、横山典弘騎手の素晴らしいペース配分で強いレースを見せてくれました。2冠とも素晴らしいレースでしたが、個人的には古馬相手に逃げ切った京都大賞典が非常に衝撃的でした。

種牡馬としては、血統的背景や引退時期もあり、活躍馬を出すことができなかったのは残念でした。

 

2.ニシノフラワー産駒

ニシノフラワー桜花賞などを勝った名牝ですが、繁殖入り後はコンスタントに勝ち上がる産駒を出すものの自身を超えるような産駒は出ませんでした。スピードに優れた馬でしたので、当時競馬初心者だった私はスピードは簡単に受け継げるものと思っていたのですが、そんな甘いものではないと思い知らされた記憶があります。今思えば浅はかな考えで恥ずかしいですが…。

晩年に主戦だった河内洋厩舎のニシノマナムスメが出てきたときには、やっと良い馬が出てきたものだと喜んだものです。

 

3.西山牧場にとって大事な血統

セイウンスカイニシノフラワーというのは西山牧場の代表生産馬と言えるのではないかと思います。その2頭を配合するというのはオーナーブリーダーならではであり、期待の高さがうかがえます。ただ、残念ながら本馬は未勝利で終わってしまいました。

それでもこの血統を大事に育てていった結果、孫の世代から札幌2歳S東京スポーツ杯2歳Sを制するニシノデイジーが出てきたときには、血統表にセイウンスカイニシノフラワーが残っていると非常にうれしく思いました。このあたりがブラッドスポーツの良いところではないかと感じています。