スペシャルウィークに勝つために生まれた馬~アサヒクリーク
スポンサーリンク
プロフィール
アサヒクリーク
1995年5月24日 牡馬
父 ジェイドロバリー
母 コスモオリンピア
母父 テュデナムキング
厩舎 松村勇(愛)
8戦3勝
主な勝鞍 白梅賞(500万下)(京都芝1600)
競走生活
・愛知
2歳:5戦2勝 中央認定、3歳特別
3歳:2戦1勝 白梅賞(500万下)
5歳:1戦0勝
※年齢は当時は旧年齢ですが、現在の表記に合わせています。
名古屋で名手吉田稔騎手を背にデビューすると、初戦は大敗しますが、 2戦目には変わり身を見せて圧勝します。
3戦目は後に中央参戦で活躍するダイユウカイソクに敗れますが、5戦目の3歳特別を圧勝し、2歳を終えます。
3歳になり、その初戦に選んだのが、中央の白梅賞(500万下)でした。このレースにはこの後にダービーを制覇することになる評判馬スペシャルウィークが出ており、どのように勝つかが注目されたレースでした。しかし、スペシャルウィークは想定された伸びがなく、アサヒクリークが内からスルスルと脚の伸ばし、ハナ差競り勝ちました。
続いてきさらぎ賞(G3)に挑戦しますが、スペシャルウィークの巻き返しがあり、大敗してしまいます。このレースで故障していたという話もあったようで、そのまま長い休養に入ります。
復帰は2年弱後の名古屋のカトレア特別となりましたが、往時の力はなかったようで、1秒4差で敗れてしまい、引退となりました。
血統構成
父ジェイドロバリーは大種牡馬Mr.ProspectorとNumberとの間に産まれ、仏のグラン・クリテリウムを勝っています。ヌレイエフ、サドラーズウェルズなどの良血がいることから日本で種牡馬入りすることになりました。種牡馬入り後は初年度から南部杯タイキシャーロック、阪神3歳ヤマカツスズランなど活躍馬を輩出しました。
母コスモオリンピアは中央の短距離で3連勝しました。繁殖入り後は愛知で8勝したルーフガーデンなどを輩出しています。
母の父テュデナムキングは天皇賞秋、有馬記念でともに2着のあった名中距離馬でした。種牡馬としては海外遠征の帯同馬としても名を馳せたドージマムテキなど主に短中距離馬を輩出しています。
私の注目ポイント
なぜ私がアサヒクリークを取り上げたかをご紹介します。
1.スペシャルウィークに大金星
白梅賞の大金星、それに尽きると思います。20年以上経ちましたが、いまだにきさらぎ賞の時期になるとこの馬を思い出します。スペシャルウィークがきさらぎ賞を快勝するのですが、アサヒクリークに白梅賞で負けてしまったことで、自己条件のつばき賞を使おうとしたところ除外され、格上できさらぎ賞を使い、勝ったことで一躍スターダムに駆け上がりました。元々、きさらぎ賞を使う予定であったとも言われていましたので、結果的には予定通りにはなったのでしょうが、すこし違っていれば、少し歴史も変わっていたのかもしれません。ダービー馬になるのですから、そういうものを超えているものも持っているとは思います。そういうスペシャルウィークを感じる上では忘れられない馬です。
2.意外性の武幸四郎騎手
武幸四郎騎手(現調教師)は初勝利を重賞で飾るなど予想を超えた結果を数々もたらしてくれる騎手でした。G1の6勝はすべて1番人気以外、重賞28勝中1番人気は4勝しかないなどと大駆けのイメージのある騎手です。ソングオブウインドで勝った菊花賞の2着横山典弘騎手、3着武豊騎手の「まさか幸四郎がいるとは…」というコメントに凝縮されているような気もします。
調教師試験も一発合格と意外な面も見せてくれました。きっと意外な馬であっさりとダービーなども勝ってしまうのではと期待してしまいます。
3.活発だった地方馬参戦
最近はだいぶ少なった地方馬の芝参戦ですが、この頃はそれなりに見受けられ、同じ白梅賞にも出ていたダイユウカイソクなどは2勝を挙げました。北海道シリーズの道営の馬以外にも高崎のタマルファイターなどオープンクラスでも勝つような馬もいました。
そういえば、07年に大穴を連続で開けた道営のハートオブクィーンの2勝もアサヒクリークと同じ武幸四郎騎手でしたね。
昨今の動きからなかなか難しいとは思いますが、また新たな地方馬の芝参戦には期待したいです。