懐かしのマイナー馬たち

懐かしの競走馬たち

あまり取り上げられることのない思い出の競走馬をきままに語ります。

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フサイチソニック

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プロフィール

フサイチソニック

1997年3月24日 牡馬

父  デインヒル

母  パッショナリアII

母父  Beldale Flutter

厩舎 田原成貴(栗)→松田国英(栗)

6戦4勝

主な勝鞍 神戸新聞杯(G2)(阪神芝2000)

 

競走生活

JRA

3歳:6戦4勝 未勝利、知床特別(500万下)、HTB賞(1000万下)、神戸新聞杯(G2)

 ※年齢は当時は旧年齢ですが、現在の表記に合わせています。

 

体質が弱く、デビューは3歳7月のダート戦となりました。逃げて3着となります。

2戦目もダート戦を使われ圧倒的1番人気に推されますが、逃げ馬に届かず2着に敗れます。

3戦目に初めて芝に使われると逃げて上がり最速と圧勝します。

つづく知床特別では日本ダービーアドマイヤベガの全弟の良血アドマイヤボスとの一騎討ちとなりますが、半馬身差で退けます。

HTB賞でも後に秋華賞を勝つティコティコタック小倉大賞典を勝つタマモヒビキなどに先着して3連勝を挙げます。

そして迎えた神戸新聞杯日本ダービーアグネスフライト皐月賞馬で日本ダービーでハナ差2着のエアシャカールの再戦ムードではありましたが、2頭を2馬身引き離し、重賞初制覇を飾ります。

その後、天皇賞秋を目標に調整されていましたが、屈腱炎を発症し、引退となりました。

 

血統構成

デインヒルは主にイギリスで走り、スプリントCなど4勝を挙げ、イギリス2000ギニーでは3着しています。種牡馬入り後はシャトルサイアーの先駆けとなり、英愛、仏、豪でリーディングサイアーに輝いています。凱旋門賞キングジョージなどを勝ったDylan ThomasイギリスダービーNorth LightアイルランドダービーのDesert Kingなど活躍馬は枚挙に暇がありません。日本では外国産馬として秋華賞エリザベス女王杯を勝ったファインモーション札幌記念を勝ったエアエミネムなどを輩出しています。また、1年だけ種牡馬生活を送り本馬やブレイクタイムを輩出しています。後継種牡馬も多く、現在反映している系統の一つとなっています。

母パッショナリアIIは主にフランスで走り、G2ロワイヤリュー賞を勝っています。繁殖入り後は本馬の他に中山グランドジャンプ3着のフサイチゴールドフサイチファントム、アグネスハンサムなどを輩出しています。

母の父Beldale Flutterは主にイギリスで走り、G1のベンソン&ヘッジズゴールドCやフュチュリティSを勝っています。フュチュリティSでは後にイギリスダービーを10馬身差で勝利するShergarに勝利しています。種牡馬入り後はイタリアG1を勝ったJust a FlutterやG2ロワイヤリュー賞を勝ち本馬の母となるパッショナリアIIなどを輩出しています。

 

私の注目ポイント

なぜ私がフサイチソニックを取り上げたかをご紹介します。

1.世代最強となる可能性を秘めていた馬

神戸新聞杯は当時の世代トップ2の日本ダービーアグネスフライト皐月賞馬で日本ダービーでハナ差2着のエアシャカールトウカイテイオーの弟トウカイオーザ、重賞戦線でも活躍していたエリモブライアンローズSを勝ったニホンピロスワンを下したファイブソルジャー、堅実なフェリシタルなど多士済々なメンバーでした。これらを4角先頭でまとめて完封した走りを見たときには、2強が休み明けや遠征明けという事情があったにせよ、これは世代最強となる可能性があると思ったものです。

この後の天皇賞が楽しみでしたが、見ることができなかったのは残念でした。

また、神戸新聞杯当時はまだ条件馬であったタップダンスシチーやダート馬と思われていたアグネスデジタルとの対戦を見てみたかった気もいたします。

 

2.デインヒル産駒

この頃の外国産馬というと出走制限もあり、スピードは速いが、スタミナがなく、スプリント・マイルでの活躍馬が多かったように思います。そのような中でもデインヒル産駒は本馬の前にもNHKマイルC2着のツクバシンフォニーや京都芝2000mのレコードを記録したゼネラリストがおり、中距離も走るスタミナもあり、先行してきちんと抜け出すというレースセンスが高い馬が多い印象を持っていました。

本馬もイメージしていた通り成長していき、これからというところでケガしてしまったのは残念でした。

デインヒルは本馬が産まれた1年だけ日本で種牡馬生活を送っていて、この年の産駒だけの成績ではサンデーサイレンストニービンに次ぐ3位となっており、改めて世界の種牡馬のポテンシャルを見た気がしたものです。

 

3.フサイチの冠名

有名な馬主であった関口房朗氏の持ち馬です。1996年の日本ダービーフサイチコンコルドで有名になりましたが、本馬が活躍した2000年にはケンタッキーダービーフサイチペガサスを筆頭に弥生賞フサイチゼノン、重賞2勝しエリザベス女王杯2着のフサイチエアデール(前年も4歳牝馬特別など重賞2勝、桜花賞2着、エリザベス女王杯2着)と世界を股にかける活躍でした。あくまで私のイメージですが、高額な良血馬で活躍馬を輩出するという非常に注目を集める存在であったように思います。テレビなどにもよく出演されていたこともあり、ここまで強い印象を残した馬主は後にも先にもいないような気がいたします。

 


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