石山騎手と桜花賞~サイコーキララ
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プロフィール
サイコーキララ
1997年5月1日 牝馬
父 リンドシェーバー
母 サイコーロマン
母父 モーニングフローリック
厩舎 浜田光正(栗)
7戦4勝
主な勝鞍 報知杯4歳牝馬特別(G2)(阪神芝1400)、エルフィンS(OP)(京都芝1600)、紅梅S(OP)(京都芝1400)
競走生活
・JRA
2歳:1戦1勝 新馬
3歳:5戦3勝 報知杯4歳牝馬特別(G2)、エルフィンS(OP)、紅梅S(OP)
4歳:1戦0勝
※年齢は当時は旧年齢ですが、現在の表記に合わせています。
2歳暮れの阪神でデビューすると1番人気に石山繁騎手を背に1秒1差で圧勝します。
2戦目にはオープンの紅梅Sに出走し、3番手から抜け出すというソツない競馬で、のちの桜花賞馬チアズグレイスに勝利します。
3戦目はエルフィンSは紅梅Sの再戦といったようなメンバー構成となりましたが、ここでも3番手から抜け出し、チアズグレイスに快勝します。
つづく4歳牝馬特別も先行して抜け出し、のちのオークス馬シルクプリマドンナを突き放す強い競馬で初重賞勝利を挙げ、無敗でクラシックに向かうことになりました。
桜花賞でも圧倒的1番人気に推されますが、やや出負けしてしまい、初めて後方からの競馬となります。後方から徐々に番手を上げていったものの、直線では伸びきれず4着に敗れてしまいました。
次のオークスでは距離不安がささやかれ、4番人気となります。1枠からインを突きますが、伸びきれず6着となります。
その後、屈腱炎もあり、1年3か月休養に入り、クイーンSで復帰しますが、最下位に敗れてしまいました。再び脚部不安が発症し、引退となりました。
血統構成
父リンドシェーバーはアメリカで産まれ日本で走った外国産馬です。朝日杯3歳Sではマルゼンスキーのレコードを破る快勝で最優秀3歳牡馬にも選ばれています。種牡馬入り後はスワンSのギャラントアロー、クイーンSのレインボークイーンと重賞勝ち馬を輩出しています。
母サイコーロマンは5勝をあげています。繁殖入り後は中日スポーツ賞4歳Sで3着したサイコーデボネアなどを輩出しています。
母の父モーニングフローリックはアメリカで走り、重賞を勝つなど11勝を挙げました。
日本での種牡馬入り後は安田記念、スプリンターズSのバンブーメモリー、スプリンターズSのキングフローリック、障害重賞3勝のアワパラゴンなどを輩出しました。
私の注目ポイント
なぜ私がサイコーキララを取り上げたかをご紹介します。
石山騎手は本馬で4歳牝馬特別を勝利する2年前に同じ厩舎のファレノプシスでチューリップ賞に挑んでいました。ファレノプシスもやはり無敗の3連勝でチューリップ賞に挑んでいましたが、状態の悪さやスタートでの出遅れ、馬群に包まれるといったこともあり、4着に敗れてしまいました。
当時、まだデビュー4年目の石山騎手でしたが、この敗戦をきっかけにファレノプシスからは乗り替わりとなってしまいました。その後、G1を3勝する名馬に成長しただけにかなり悔しい思いをされたのではないかと思います。
その2年後に同じ厩舎で3戦無敗という本馬が現れ、4歳牝馬特別をきっちりと先行抜け出しで勝利し、石山騎手とのコンビで桜花賞、オークスと戦うことができました。前回の反省を生かした石山騎手も称えたいと思いますが、似たようなシチュエーションがやってきてリベンジの機会を与えてくれるところに競馬の神がいるのかなと思わされます。
4歳牝馬特別を勝った時は、私も我が事のように嬉しかった記憶はいまだにあります。
2.リンドシェーバー産駒
リンドシェーバーは的場均騎手を背に朝日杯3歳Sをレコード勝ちし、その後すぐにシンジゲートが組まれたという逸話があります。その卓越したスピードとその父Alydarの系統パワーを受け継ぐ産駒が多く、産駒は芝での先行馬やダートでの活躍が多い印象があります。
本馬も先行して力強く抜け出すという競馬が得意であり、マイル以下のレースであれば強いレースができた可能性はありますが、脚部不安もあり、オークス後に1戦しかできなかったのは非常に残念でした。
3.春の2冠を制した馬に先着
紅梅S、エルフィンSで桜花賞馬チアズグレイスに、 4歳牝馬特別でオークス馬シルクプリマドンナに先着しており、能力はかなり高かったとは思います。
1600mのエルフィンSは勝っていますが、それ以外は1400m以下のレースでもあり、短い距離であれば違う面も見られたのかもしれません。
桜花賞やオークスでも大きくは負けていないだけにもう一つきっかけがあればと思ってしまいます。